2010年2月17日水曜日

Ubuntu9.10作業メモ5:Gitをソースからインストール

分散バージョン管理システムであるGitをソースからインストールしてみます。
執筆時点の最新バージョンは1.7.0です。

Linux等では普通、パッケージ管理システムを使ってソフトをインストールします。
そうすることで現在何がインストールされているか把握でき、
統一的な操作でアップデートやアンインストールができ、
ソフトウェア同士の依存関係の問題も起こりにくくなります。

ソフトウェアをソースから自分でインストールする場合はそれらの恩恵が
受けられなくなる代わりに、パッケージ管理システムが用意していない最新版を
インストールすることができます。メリットとデメリットを考えて実行してください。

Ubuntuでソフトウェアをソースからインストールする場合、paco などを使って
インストールの事実を管理すると良いようですが、ここでは特に考えずにインストール手順を示します。


ソースからインストールするということは、インストール作業は持ってきたファイルを
コピーするだけでは済まず、ビルドというコンパイルも含んだ作業ができなければなりません。

あるソフトをビルドするのに何が必要なのかは、そのソフトによります。
通常はそのソフトのインストール手順書などを見てビルドの準備をしますが、
ここでは楽をしてパッケージ管理システムの機能を利用しましょう。

Ubuntuでは、最初からパッケージ管理システムにやや古い版のGitが用意されています。
「git-core」というものがそれです。ここにGitがあるということは、
Gitをビルドするのに必要なソフト類をパッケージ管理システムは知っていることになります。

これを利用して、「Gitをビルドするのに必要なソフト類を選択してインストールしてください」
というように指示することができます。以下の通りです。

$ sudo apt-get build-dep git-core

これで、ビルドの準備が整いました。
(この方法は、『入門Git』の記述からお借りしました。)

 【2012年2月3日追記】
 現在ではパッケージ名は「git-core」ではなく「git」になっているようです。
 ですので、「sudo apt-get build-dep git」と実行します。


それではGit本体のインストールです。
Gitの公式サイトから最新版をダウンロードして解凍し、解凍したディレクトリに移動してください。

ここではドキュメント類も一緒にビルドします。
また、システム全体で使うように /usr/local へインストールします。

$ ./configure
$ make prefix=/usr/local all doc
$ sudo make install install-doc

【2010年11月19日追記】
以下の方がいいかもしれません。
$ ./configure --prefix=/usr/local
$ make all doc
$ sudo make install install-doc


以上です。
インストールに成功したか確認してみましょう。

$ git --version
git version 1.7.0

となるはずです。

2010年2月16日火曜日

Ubuntu9.10作業メモ4:nautilus-open-terminalを使って対象ディレクトリからターミナルを簡単に開く

Ubuntuの標準のファイラーはNautilusというエクスプローラ風のものですが、
これを使ってディレクトリを操作している際に、対象のディレクトリを現在位置として
ターミナルを開きたくなるということがあります。

対象ディレクトリの場所を覚えておいてから、普通にターミナルを立ち上げて
cdコマンドで移動するのは少々不便です。そこで、Nautilusの方から一発で
ターミナルを開けるようにしてくれるソフトウェアがあります。

それが nautilus-open-terminal です。Synapticで探してインストールすると、
Nuatilusでディレクトリアイコンを右クリックしたときのメニューに
「Open in Terminal」というものが増えています。

これで、対象のディレクトリを現在位置としてターミナルを開くことができるようになります。

2010年2月15日月曜日

Ubuntu9.10作業メモ3:UbuntuTweakを使って標準以外のソフトウェアをインストール

UbuntuにはUbuntu Tweakという便利なソフトがあります。
Windowsでいうところの「窓の手」のようなソフトでしょうか。

標準のメニューからでは設定しにくい部分をカスタマイズしたり、
元々用意されている以外のアプリケーションのインストールを手助けしてくれます。
例えば、Firefoxの最新版、GoogleChromeの最新版、Chromiumのデイリービルド、
Dropbox、Skypeなどが簡単にインストールでき、目的のリポジトリを探し回る手間を省けます。

それでは、UbuntuTweakをインストールしてみましょう。

「システム」→「システム管理」→「ソフトウェア・ソース」を開きます。
「他のソフトウェア」タブで「追加」ボタンを押して

ppa:tualatrix/ppa

を追加します。その後、Synapticで「ubuntu-tweak」を検索してインストールします。
UbuntuTweakは、「アプリケーション」→「システムツール」の所に入ります。

試しに、UbuntuTweakからGoogleChromeをインストールしてみましょう。
UbuntuTweakを立ち上げたら左側のメニューから「ソースセンター」を選びます。
「Browser」の中にある「Google Stable Source」をチェックして「更新」を押します。

次に左側のメニューの「アプリケーションセンター」を選ぶと、
「Brwoser」の中で「Google-Chrome-Beta」と「Google-Chrome-Unstable」というのが
選べるようになっていると思います。
好みの方をチェックして、「適用」ボタンを押してください。

また、当然ですが、UbuntuTweakで追加したソース・リポジトリにあるソフトは、
Synapticの方にも現れるようになります。

2010年2月14日日曜日

Ubuntu9.10作業メモ2:.Xmodmapを使ってキーバインドを変更する

Ubuntuでは、 $HOME/.Xmodmap ファイルに設定を書き込むことで
キーバインドを変更することができます。

設定を書くためには、変更したいキーを特定するための
「番号」あるいは「呼び方」がわからなければなりません。
この「番号」と「呼び方」がキーコードとKeySym名です。

キーコードとKeySym名を調べるためには、xevコマンドを使います。
端末で xev と打つとキーボードやマウスの操作内容が端末に
反映されるようになるので、他の箇所に触らないように目的のキーを押してください。

例えば自分の環境でEnterキーを押すと以下のように表示されました。

KeyRelease event, serial 36, synthetic NO, window 0x5200001,
root 0x109, subw 0x0, time 96083768, (110,502), root:(701,553),
state 0x10, keycode 36 (keysym 0xff0d, Return), same_screen YES,
" XLookupString gives 1 bytes: (0d) "
XFilterEvent returns: False

ここでは、keycodeと書かれている横にある「36」がキーコード、
keysymと書かれている横にある「Return」がKeySym名になります。

キーの特定方法がわかったところで設定の具体的な書き方ですが、
普通のキーとAlt/Ctrl/Shift/Superキー/Caps Lockキー(修飾キー)では
書き方が少し異なります。

普通のキーを塗り替えたい場合は、

keycode [keycode] = [keysym]

と書きます。[keycode]の所にxevで調べたキーコード、
[keysym]の所にxevで調べたKeySym名を指定するわけです。
これで、=の左のキーコードに指定したキーが、
=の右のKeySym名で指定したキーに変わります。

もしくは

keysym [keysym] = [keysym]

という書き方もあるようです。

次に、修飾キーが絡む場合ですが、こっちはaddとremoveを使って
修飾キーの機能をキーに付加したり外したりします。
キーを塗り替えるのとは考え方が違うので注意してください。

修飾キーの機能を取り去るには、

remove [修飾キー名] = [keysym]

修飾キーの機能を付加するには

add [修飾キー名] = [keysym]

とります。=の右側で指定したキーが修飾キーになる(ならなくなる)キーです。

修飾キー名ですが、ターミナルで xmodmap -pm と打った時に
左側に並んでいるshift、lock、control、mod1などのことです。
また、このコマンドで現在の修飾キーの割り当てがわかるので、参考にしてください。

設定を書き終わったら一旦ログインしなおすとキーバインドが反映されるはずです。
もっと詳しく調べたい場合は、「xmodmap」等で検索してみてください。

Ubuntu9.10作業メモ1:本家版のCDで英語でインストールした場合に日本語入力をする

Ubuntuには日本語環境にカスタマイズされたバージョンのイメージが用意されています。

Ubuntu Japanese Team

これを利用してUbuntuをインストールするか、Ubuntu Japanese Team様が用意した
リポジトリから日本語セットアップヘルパをインストールすることでも
日本語環境を使用することができます。

しかし、以上の方法を用いない本家版のCDイメージのみでも、
日本語入力を行うことは可能です。
(ただ、Ubuntu Japanese Team版では「日本語入力」以外にも様々な日本語向け
 カスタマイズがされているので、普通はそちらを使った方がいいと思います)

やり方は、「System」→「Administration」→「Language Support」を選択し、
日本語をインストールしてメニューを日本語に変更するだけです。

ただし、この作業を行う前に自分でiBusの設定をいじっていると、
Language Supportから日本語に変更しても何故かうまく日本語入力できません。
(ひらがな入力はできるけど、スペースキーを押しても変換できない)
本当は後からでもちゃんとした設定方法があるのかもしれませんが…

ということで、本家版を使うけどとりあえず日本語入力だけをやりたいという場合は、
まっさきにLanguage Supportから日本語に変更すると、日本語入力ができるようになります。

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